車のコーティングとは?どれが正解?カーコーティングの種類について元技術者が解説!

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こんにちは。車の購入や広告をきっかけに「そもそもコーティングって何なの?」と思った方は多いのではないでしょうか。費用は?どこでやってもらうの?ワックスとの違いは?など様々な疑問に触れながら解説していきます。

車のコーティングとは?

車のコーティングと聞いて、車のワックスがけをイメージする方は多いのではないでしょうか。しかし、コーティングとワックスは全く違った別のものなのです。まずは、コーティングとワックスの違いについて確認していきましょう。

コーティングの定義

コーティングとは車の表面を保護し、雨や紫外線などのダメージをから車を守ってくれる『膜』のことです。また、同時にツヤや透明感が出て車がきれいに見えるため、とても人気な商品です。

コーティングとワックスとの違い

ワックスは、ロウや石油系の溶剤でできています。とても手軽にツヤや水はじきを得られますが、持続期間は数週間から長くても1ヵ月程度で、熱や雨に弱いといったデメリットも存在します。

一方、コーティングはワックスに比べ厚く硬い被膜でボディを覆うため耐久性が高く、持続期間は3ヵ月から長くて3年程となっています。同時に、深いツヤと圧倒的な防汚能力を手に入れることができます。

コーティングの種類は?

コーティングは大きく分けて4種類あります。

ポリマー系

ワックスの上位互換とも呼べるポリマーコーティング。ポリマーとは、シリコンなどで構成されたコーティング剤で、ワックスと比べ耐久力が高いという特徴があります。さらに、他のコーティングと比べ安価なため、気軽に本格的なコーティングを堪能できるのも魅力のひとつです。ワックスの持続期間が数週間なのに対し、およそ3ヵ月ほど効果が持続します。

ガラス系

車体にガラスの硬い被膜を形成します。高い防護性や耐久力に加え、ガラスコーティング特有の深いツヤと透明感を得ることができるのも魅力のひとつでしょう。持続期間は1年から5年程度とポリマーと長めになっています。しかし、専門的な知識や技術を要するため、数万円から十数万円と比較的費用が高い傾向にあります。

フッ素系

ポリマー系コーティングのうち、フッ素の含有量が多いものをフッ素系コーティングと呼びます。ポリマー系コーティングの上位互換のような位置づけで金額は多少高くなってしまいますが、より長い持続時間が期待できます。

セラミック系

これらの中で最上級のコーティングと認識していただければ大丈夫です。ガラスコーティングを上回る厚みによって、圧倒的な防護性持っています。。また、中には自己修復能力を備えた商品も登場しており、大きな効果が期待できます。ただし、施工相場が10万円~50万円となっているため予算の確認が必要です。

どこでできるの?

大まかに分けて、ディーラー・ガソリンスタンド・カー用品店・コーティング専門店の4つがあります。

ディーラー

新車購入時にセットでコーティングを施工します。メリットとして納車時から新車の美観を維持できることが挙げられますが、コーティング後のメンテナンスは自身でやらなければならないこともあるため注意が必要です。実際に私が働いていた時に「メンテナンスの薬品は持っているが自分ではできないのでやってほしい」という方もいらっしゃいました。価格や持続期間だけでなく、メンテナンスのことも検討していくと良いでしょう。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドではオイル交換と同様に、コーティングを取り扱っている店舗もあります。店舗によっては担当者によって仕上がりにばらつきがあるので、施工実績の多い店舗を選ぶと良いでしょう。施工実績は店内に資料が置いてあったり、Webサイトに掲載してあることが多いので、是非ともチェックしておきたいところです。

カー用品店

全国チェーンの大手カー用品店でもコーティングサービスを展開しています。豊富な値段設定で、アフターサービスが充実しているのも魅力です。また、経験・知識・スキルを持ったスタッフが対応してくれる可能性が高く、安心して任せられるでしょう。

コーティング専門店

コーティング専門店はガラス系コーティングを中心としたメニューを提供している店舗が多いです。他と比べ費用は高く、車両の預かり日数も数日から1週間と長めですが、その分仕上がりもよく満足度も非常に高いです。また、アフターサービスも充実していることが多く安心して任せられるでしょう。

相場と費用は?

相場はコーティングの種類によって異なります。持続期間が長いものほどコーティングの相場も高くなってきます。
・ポリマー&フッ素系…数千円~1万円
・ガラス系…1万円~十数万円
・セラミック系…10万円~数十万円
コーティングの料金が高ければ、メンテナンスの料金も高い傾向にあります。
コーティング施工時だけでなく、メンテナンスの金額も購入前にチェックしておきましょう。

コーティングの流れ

コーティングの施工手順を見てみましょう。コーティングの種類によって多少手順は異なりますが、基本的には同じです。

洗車

まずは手洗いで洗車をし、ボディーに付着した汚れやほこりを隅々まで落とします。次の工程で汚れが残っていると仕上がりが悪くなったり、余計な手間がかかってしまうので念入りに行います。洗車時のコツはボディーをしっかりと濡らし、泡立てた洗車用スポンジで優しく洗うことです。力を入れすぎてしまうとスポンジが汚れを引きずって車体にキズができてしまうので要注意です。

水垢&鉄粉処理

特殊な薬品を使い、水垢と鉄粉を落とします。水垢は通常の洗車では落ちない汚れのことで、水垢が酷いと車がくすんで見えたりします。一方で鉄粉は、車のブレーキダストや道路の鋼材などの様々な要因で付着します。放置するとボディの表面にザラザラとした小さな錆が浮き、見た目も悪くなってしまうためこの段階で処理しておきます。

ボディ研磨

ボディの表面がきれいになったらコンパウンド(研磨剤)でボディを磨いていきます。車の小キズを消し、ボディ表面を整える作業ですがこの作業の出来が仕上がりに大きく影響します。ボディの状態や色によって磨き方は変わる、非常に奥が深い作業なのでいかにきれいに磨けるかが技術者の腕の見せ所です。

脱脂

脱脂とは油分を除去する作業のことです。ボディ表面に油分が残っていると、ムラや定着不良の原因になります。ボディ研磨で使用したコンパウンド(研磨剤)にも油分が含まれているので、入念に行う必要があります。

コーティング剤塗布

最後にコーティング剤を塗布します。スタッフによる手塗り、もしくは専用の機械で丁寧に吹き付けて施工します。コーティングの種類によりますが数時間から長いもので二日ほど施工に時間がかかります。

コーティング後に気をつけることは?

せっかくコーティングをしたのに、知識がなかったせいでダメにしてしまった…なんてことは避けたいですよね。ここではコーティング後に気をつけるべきことを紹介します。

洗車の仕方

自身で洗車をするという方は特に気をつけておきたいポイントです。コーティング後はボディ表面が滑らかになっているため、キズが入ると目立ちやすいです。洗車をする際はきれいな水をたっぷりと使い、汚れを浮かせてから優しく撫で落とすように洗いましょう。また、洗い終わった後は放置すると水シミができる原因になりますので、必ずきれいなクロスで拭きあげるよう心がけましょう。また、日差しが強い日も水シミができやすいので日陰などで洗車をすると良いでしょう。

・きれいな水をたっぷりと使って洗う
・洗う際はこすらず、汚れを撫で落とすイメージで
・洗車後は濡れたまま放置しない
・直射日光はなるべく避ける
上記の4点に注意して、洗車をすることが大切です。

洗車機の使用

素早く簡単に洗車ができる点は魅力的ですが、コーティングを長持ちさせるという点ではあまりお勧めできません。洗車機のブラシはボディを極力傷つけないよう柔らかい素材でできていますが、汚れがついたまま洗車機のブラシが回転するとコーティングを痛めてしまう可能性が非常に高いです。
いつも洗車機を使っていた、という方はガソリンスタンドの「手洗い洗車」を利用しましょう。洗車機と違い、料金は少し高めですがスタッフが手洗いで優しく車を洗ってくれます。気になる箇所があればスタッフに伝えておくと綺麗にしてくれるかもしれません。

花粉・黄砂に要注意

花粉・黄砂はコーティングの天敵です。花粉と黄砂はとても厄介で、通常の水シミと違いとても頑固な水シミになってしまう特徴があります。黄砂を含んだ雨はミネラルを多く含んでおり、そのミネラルが塗装面で乾くとシミになってしまうのです。花粉も同様でシミになる成分を含んでいます。
いくら頑固な水シミになるとはいえ、シミになる前に洗い流してしまえばそれほど脅威ではないので警戒しすぎる心配はありません。
上記のことから、花粉・黄砂の多い時期には通常よりもこまめに洗車をするように心がけた方がよさそうです。

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